弱者に権利を!強者に義務を!勤労の義務と有給休暇取得義務。

私は日本国憲法に定められた国民の三大義務の一つ「勤労の義務」というものが疑問でした。

第二十七条
1.すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。

なぜ勤労の権利だけではなく義務を負うのか?
労働しない者、労働できない者は憲法違反なのか?
「労働の義務」なんて、まるで「強制労働」みたいじゃないか!
自由主義の憲法じゃない、社会主義国みたいじゃないか!

不労所得生活を目指す私にとっては気になる限りだ。

憲法とは、国民が国家権力を制限するための法

この疑問に対する答えは下記ブログにあった。
ニートは憲法違反なのか?(脱社畜ブログ)

法学部出身の方ならよくご存知だと思うが、このような主張は憲法というものを理解していない人がよく陥る誤解である。日本国民はこの憲法27条1項の規定に違反したからといって警察に捕まるようなことはないし、そしてまたそのようなことはあってはならない。

そもそも、憲法とは何なのだろうか。一言でいうと、国民が国家権力を制限するための法である。歴史的に、国家はその権力によって、国民の人権を侵害することが多かった。そのようなことが無いように、国家の暴走を食い止めるのが憲法の役割である。

憲法はこのように、「国家に対する」義務を課したものであり、これに違反するのはもっぱら国家である。だから、そもそも国民は憲法に書かれた内容を遵守する義務も擁護する義務もない。

おお!
そうだったのか!

しかし、これでは誤解されても仕方ない。
何かもっと良い別の言い方があったのではないかな?
国民に憲法を遵守する義務がないのであれば、この義務には一体なんの意味があるのか?

ややこしいぞ!

権利と義務のややこしい関係

権利と義務のややこしい、おかしな関係は他にもある。

選挙権

これは権利ですが義務だと履き違えてる人が多い。
選挙に行かないやつはけしからんといった風潮、ありますよね。
行かなくてもいいんですよ、選挙。
むしろ政治のことも知らず、立候補者の掲げる政策に目を通したこともない人が、権利を行使するためだけに投票するのは良いのか悪いのか分かりません。

借金

ここの過去記事(日本の財政問題の嘘!日本はむしろ資産大国だ!)にもあるように、「債務者がいるということは、必ず例外なく債権者が存在します」。

日本政府に借金が1000兆円ある。
日本の人口は1億人。
国民一人当たり1000万円の借金を抱えていることになるぞ!
タイヘンダタイヘンダ!

ちなみに日本の外貨準備高は1.2兆ドル。
官民全体での対外純資産は2.99兆ドル、27年連続世界一。

債権と債務、資産と負債。
あの人は借金がたくさんあるから危ないとか、高価な家や車を持っているから金持ちそうとか、だまされないようにしましょう。

有給休暇取得の義務化

最近ニュースにもなっている有給休暇取得の義務化もそう。
今のところ有給取得は労働者の権利なのですが、有給の取得率、消化率が悪い。
そこで来年度から会社側に義務を課せることによって、強制的に有給の取得率、消化率を改善するつもりらしい。

権利が認められているのだから、それで十分なんじゃないか?
もともと労働者には有給取得の権利があるのだから、もともと会社側にも有給を使わせる義務があるんじゃないか?
いやいや、権利とは行使されなければ何も起こらないものなので、会社側には義務なんて発生しない。
立場の弱い者に半端な権利を与えても、意味がない。

最終手段としての義務化

義務には強制力がある。
ある意味、権利よりも義務の方がより強いのだ。

「国民に有給取得の権利を与えたが、行使しないから義務にしよう。」
「国民に労働の権利を与えたが、どうせ行使されないから義務にしておこう。」

労働の権利、労働の自由を国家権力から守る。
なんとしても守る。
だからこそ義務にしたんだと。

親切だなあ。
お心遣い、感謝します。
ありがとう。

働き方改革は労働者のミカタと思うな!

有給休暇取得の義務化、最低賃金の改定、時間外労働の上限規制、副業解禁など、政府主導で進められている働き方改革によって、日本の労働環境は改善されつつあるようにも見える。
景気も悪くない。
ただ、ブラック企業にとっては厳しい流れだろう。
有給取得率の低かった企業にとっては、年5日も有給を取られたら人手不足に陥る。
後手に回るのではなく、先手を打っていかないと淘汰されてしまう。
特に過当競争の業界は、過剰サービスを制限し、効率化、合理化に取り組むべきだ。
無駄な書類や会議に費やしている場合じゃない。

労働者の側も、転職や副業なども視野に、将来に見据えていかなければならない。
いくら権利があっても、会社が倒産してしまえば元も子もない。
AIやロボットでもできる仕事に給料はでない。

働き方改革を進める日本政府だが、日本全体の景気経済を優先させる姿勢を変えるはずはない。
労働環境の改善に取り組むのは、労働力の確保が目的だ。
労働力が余った場合には、手の平を返される。

労働の義務を果たせなくなるぞ!