分譲マンション暴落間近!区分所有法から欠陥だらけ!

きっと誰でも一度は疑問に思ったことがある。
分譲マンションは将来、どうなると思いますか?
分譲マンションの寿命、耐用年数は何年?
建て替えればいい?建て替えられればね!

不動産営業をしていた時代、お客様からそんな質問をされたことがあるが、なんとも歯切れの悪い返答しかできないものだった。
分譲マンションを買って住んでいる人でも、この問題には答えられない。
いや、むしろ、そんな人こそ、この問題に蓋をして見ないようにしているのかもしれない。
みんな、なんとなく気付いているが、なんとなくスルーしている。
しかし近い将来、日本中を世界中を混乱させることは確実だと思っている。
たまにニュースでも流れますよね、この問題。
一度ちゃんと考えてみましょう!

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建て替えなんて不可能なんです!

管理や修繕をしっかりして建物の寿命を延ばそうとしても、いつかは建て替える必要に迫られるのが分譲マンションの宿命です。
しかし、結論から言うと、分譲マンションの建て替えは相当ハードルが高いです。

分譲マンションの建て替えは区分所有法により、区分所有者および議決権の4/5以上の多数で建替えを決議することができるとされています。
一部条件を満たせば3分の2以上でも可能になったそうです。

ここまでは確かにハードルは高めだか、不可能という程でもないように思う。
しかし問題はその先にある。
反対した人をどうするのか?
決議されたのだから仕方がない従うよ、と言ってくれたらいい。
そうならなかったらどうするのか?
現実的に建て替え決議に従うことが困難な場合もある。
例えば、金銭的な事情、病気や高齢による引越し困難。
そもそも所有者がどこの誰だか分からない場合もある。
例えば、相続したけど登記をしないまま引越ししてしまった場合など。
宅建を勉強した方なら分かると思うが、不動産の権利関係は複雑だ。

そこに居住権や財産権の不可侵などの法律、莫大な解体費用、再建築費用がかかる。
居住権は、やむを得ない事情があれば家賃を踏み倒してでも賃貸に住み続けることができるほど強い。
財産権の侵害は、資本主義を揺るがす事態だ。

工事期間中の仮住まいはどうする?近くに賃貸を借りる?都合よく物件が見つかる?費用は?
新しく建てるマンションの仕様はどうする?外壁の色を決めるだけでも苦労するかも。

さあ、なんとなく事態の深刻さが伝わってきた頃だろうか?

事実、分譲マンションの建て替え実績は日本全国で200件ほどしかありません。
ストックは500万戸以上あります。

分譲マンションの寿命は何年?

鉄筋コンクリート製の建物の寿命は100年とかそれ以上とかいう意見もあるようですが、古い建築基準法による低い耐震基準、高度経済成長期の建設ラッシュで行われた手抜き工事や違法建築、スクラップアンドビルドという社会的背景、古いマンション特有の構造的な使い勝手の悪さ(狭い、脱衣場や洗濯機置き場などがない、床スラブや壁が薄い、バリアフリーなんてない)、配管メンテナンス可否等々、古いマンションほど寿命を短くする構造的な問題を抱えています。
さらに管理修繕だが、長期修繕計画も作成されていないマンションが多く、行き当たりばったりという現状。
さらにさらにもし長期修繕計画があったとしても、20年か30年位の形だけの計画でしかない。
地震などのリスクもある。
いろいろ考えていくと結局は税制上の減価償却による耐用年数、鉄筋コンクリート造は47年という考え方が、結構しっくりくる数字なのではないかという気がする。
もちろん最新のマンションでは事情も違うだろうし、200年以上もつマンションを作ることは可能だろう。
しかし30年以上前に建築された分譲マンションが、50年先を想定して造られているとは思えない。
それどころか管理費修繕積立金の不足が頻繁に起こっている事実からして、10年先のことも想定されていないのだ。

建築後30年以上のマンション数は下記グラフの通りだ。

※国土交通省「老朽化マンションの建替え等の現状について」より転載
築後40年超のマンションは2013年現在32万戸であり、10年後には4倍の129万戸、20年後には8倍の264万戸となる見込み。

管理会社に任せきりの維持、管理

ちゃんとした管理会社に依頼し、相応の管理費や修繕積立金が収められていれば、マンションの維持管理は問題ないはずだ。
予期せぬ修繕やトラブルにも対応できる。
優秀な管理会社なら、管理費等の滞納があっても適切に督促する。
しかし以下のような場合、いくら優秀な管理会社でも徴収はできないと言うかもしれない。
所有者が国外に住んでいる、相続による遺産分割協議中、所有者が行方不明などなど。

長期修繕計画なんて作ってないし、あったとしても分譲当時に作られた30年間の計画だけ。
見直しも行ったことがない。
見直しにも調査や診断に費用がかかる。
管理会社が提案しても、決定権があるのは所有者だ。
30年を超えた辺りから、高額設備の交換がやってくる。
エレベーター、配管、電気、ポンプ、エントランス、駐車場、外構、各戸のサッシ、玄関扉などなど。
最近は工事費の値上がりもある。

管理費等の滞納が増えれば、収入の目途が立たない。
長期修繕計画がなければ、支出の目途も立たない。
いきあたりばったりな運営では、結局は無理が生じてくる。
管理費、修繕積立金の値上げ、一時金の徴収、借入などが必要になる。
そのときすでに空家や滞納者が増えていたらどうなる?

適切な維持管理ができず、建て替えもできない分譲マンションの行く末は廃墟。
全てのマンションは廃墟になる。
100%とまでは言わないにせよ、日本全国に654万戸もある分譲マンションのうち、結構な割合で起こりえる話である。

売りたくても売れない廃墟化マンションの恐怖

あなたの所有する分譲マンションが、やがて維持管理が行き届かなくなり建て替えもできずに廃墟化の道を歩むとしても、最後は売却という手段が残されています。
売却金額が相当に安くなってしまったとしても、それは仕方がないことだと。

甘い!

そんなもの、誰が買うというのか!
まず、誰も住みたくはない。
その上、管理費、修繕積立金、固定資産税、都市計画税、室内設備の維持費などの費用がかかる。
賃貸に出しても大赤字だ。
ただでも欲しくない。

そんなもの放棄してしまえばいい?
残念ながら、そんな仕組みはない。
分譲マンションの所有権を放棄できる法律などはないのだ。

不動産を手放せない問題は土地でも起こっている。
ど田舎の山林などもそうだし、都会でも袋地など接道義務を果たさない土地など、昔から手放したくても手放せない不動産は存在する。
古都税はもちろん、雑草の除去などの管理も必要になる。

分譲マンションでは、リゾートマンションから問題が表面化した。
バブル期にスキー場、温泉地、ビーチ、避暑地などに建てられ、温泉大浴場、プール、テニスコート、フロントサービスなどの設備が充実したリゾート系の分譲マンション。
バブル崩壊後、リゾート需要減、別荘用途により定住には不便、豪華な設備による高額な維持管理費などの理由により、値崩れが起きたどころの騒ぎではなく、誰も買い手がつかない、手放したくても手放せない負の遺産になってしまった。

リゾートマンションの事例を見ていると心配になるのが最近の高級タワーマンション。
投資目的で購入した人も多いと聞くし、豪華な設備や高額な維持費などは共通する。
都心に建てられることが多い点が最大の違いかもしれないが、大規模修繕の難易度が高い点も見逃せない。

リゾート、別荘、セカンドハウスではない、定住型の分譲マンションにも廃墟化の波が押し寄せてきています。
廃墟化が進み、周辺住民に危険が生じるレベルになっても、何もできない。
何度も繰り返しになるが日本中に分譲マンションは654万戸もあるのだ。

区分所有法の欠陥と形だけの長期修繕計画

とにかく分譲マンションというものは、老朽化を想定していない。
造る人も売り買いする人も管理する人も。

分譲マンションの所有権を律する法律、区分所有法もまたしかり。
所有権を保護するあまり、所有者の義務が軽すぎる。
徐々に改正されてはいるが、全く追いついていない。

長期修繕計画についても、少なくとも建て替え時期までを想定し、定期的に見直しを行い、積立を行うべきだ。
築後50年で建て替えるなら50年分の計画を立てる、100年なら100年分の計画を立てる。
常時見直しを行い、50年が60年になろうが、40年になろうが、ある程度は対応可能だろう。
少なくとも、何も計画がなく突然、うちのマンションはもって後10年です、と言われるよりいい。

戦後や高度経済成長期の住宅不足に始から、維持管理など二の次でとにかく供給のみを優先させてきた歴史的な背景があることは確かだ。
しかし、法改正は追いつかず、所有者の認識も変わらない。
ただでさえ難しい分譲マンションの建て替えなのに、資金の目処さえ立っていない。
資金の目処があっても難しいのに。
すでに取り返しのつかない時期を超えてしまっている。
日本全国に分譲マンションのストックは654万戸。

そして大暴落の日がやってくる

現状、日本の分譲マンションには問題があり、すでに老朽化し維持管理が困難になっているマンションが増えている。
建て替えも出来ず、廃墟化の道を歩むマンションが、これから急激にに増える。
これは確実に起こることだ。

解決策を考えても、すでに問題が大きくなり過ぎているので、これは国家レベルで、しかもかなり強引なことをやらないと、どうにもならないと思っている。
何か良い解決策が見つかればいいですが、見つからなければ、日本中の分譲マンションが廃墟化します。

そして、その前に起こるのが、分譲マンション価格の大暴落です。
つまり誰も買わなくなる。

これは株価などの大暴落と同じで、ある日突然一気に下がる。
そして下げ止まらない。
価値はゼロを超える。
引き取り手もいなければ、放棄も出来ない。
株式は紙くずになることはあってもゼロ以下にはならない。
しかし分譲マンションは違う。
これは負の遺産だ。

きっかけは何になるのかは分からない。
マスコミが騒ぎ立てるのか、SNSか、高級タワーマンションの値崩れなどが原因になるか、それらが複合的に連鎖的に起こることもあり得る。

日本の空地空家問題が取り上げられることは増えたが、土地や一戸建など可愛いものだ。
分譲マンションは共有財産の特性、建物の構造と規模、歴史的な背景など、知れば知るほど問題の大きさにおののくばかりだ。

分譲マンションの所有者に言えることがあるとすれば、建て替えまで見越した長期修繕計画を作るか、いや、それでも現在の法律では解決できないとするなら、もう今のうちにさっさと売り抜けるのが一番じゃないかと思ったりもする。

持たないのが一番。
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